Purevisionは昨年の日本国内販売開始以来、高い評価をいただいております。
大きく分けて4つの特徴があげられます。
① クリーン性能が高い
② 燃費が良く、薪の消費量を抑えられる
③ 焚き付けから巡行運転までのイージーコントロール
④ メンテナンス性が高い
これから薪ストーブを選ぶ方の為に、4つの特徴を順番に解説したいと思います。
【クリーン性能】
欧州排出ガス新規制Ecodesign 2022に準拠
Ecodesign2022は、これまでの排出ガス規制値より大幅に未燃ガスの排出が削減される規制となっております。
燃焼後に生成される二酸化炭素(Co2)以外の、一酸化炭素(Co)ガス状炭素(OGC)微粒子(PM)の排出量が概ね従来の薪ストーブに比べて80%程度削減されています。
欧州では暖炉、古い薪ストーブは公害の原因と指摘されていますが、Ecodesign2022準拠モデルは環境改善の手段と位置付けられています。
煙の排出に気を使う住宅街で、薪ストーブライフを楽しむ為の最適な薪ストーブです。
クリーン性能を強化するアプローチとして、従来の薪ストーブに比べて排出ガスその物の量を抑制しています。(気体の総量に比例して不純物の排出量も減少)
バッフルプレート(排気抑制板)の形状により、燃焼炉から煙突までの排気に抵抗をつけることにより、燃焼炉内における未燃ガスの滞留時間を増やし2次燃焼を促進しています。
排出ガスの少なさに比例して、吸気量も少なくなります。
酸素の供給量が減少すると、燃焼は阻害される傾向になりますが、燃焼炉内の材質や構造により炉内温度を高く保ち安定燃焼を可能としています。
Ecodesign2022では、薪を熱に変える指標、燃焼効率も75%以上と定められており、PV5Wでは82%と非常に高い値を誇ります。
酸素供給量が少なくてもクリーン燃焼を可能とする性能が付与されています。
【燃費性能】
クリーン性能を追求した副産物として、Purevisionユーザーは従来機に比べて酸素供給量を抑えてもクリーンに焚く事が可能なので、必然的に薪の消費量を抑える事が出来ます。
大量の薪を大量の酸素で燃やしてきた従来型の薪ストーブとは異なり、酸素供給量に合わせて投入する薪の量を抑えて焚く必要もあります。
製品本体の大きさに比例せず、最大、定格出力が低めに設定されているのはその為です。
燃費性能の良さを表すポイントとして最大出力に対して最小出力が低く設定されている事が挙げられます。(最大~最小の幅が広い)
いわゆる『とろ火焚き』が出来るという事です。
少ない薪でも、酸素を沢山送り燃やす必要がないので相対的に薪の消費量が抑えられるという事です。
しかし、ある程度の断熱レベルが確保された建物が理想的な環境となります。
そのような設置環境においてPurevisionは最良の薪ストーブと言っても過言はありません。
半面、暖めたい空間の広さにもよりますが、古民家のように気密が低く、断熱力の低い住宅においてはPurevisionの真価を発揮させる事は出来ません。
【操作性】
薪ストーブとはアナログな暖房器具です。
焚き付けから巡行運転まで、又は薪の投入作業など手作業による操作が必須になります。
酸素供給量が少ない薪ストーブでは焚き付けが大変では?と指摘を受ける事もあります。
Purevisionはアクティブバッフルシステムというユニークな機構を搭載する事で、焚き付け時と巡行運転時に求められる相反する性質を1台の薪ストーブで実現しています。
着火時は左画像のようにバッフルプレートの一部が開き、煙突までスムーズに排気を導く事で吸気量を増やし焚き付けをスムーズにします。
巡行運転時は右画像の様にバッフルプレート開口部が閉じる事で、前述の燃焼環境へ移行致します。
これらを簡単なレバー操作で行う事が可能です。
各メーカーが送り出す新しい薪ストーブのコンセプトは、排出ガス規制の影響もあり、酷似してきております。
燃焼炉に未燃ガスを留める傾向が強まり、薪の投入時や焚き付け時に扉を開けると屋内に大量の煙が流入するケースが散見されます。
アクティブバッフルシステムは扉の開閉に連動して稼働させる事が出来るので、扉を開けた際にも煙はバッフル開口部から煙突へと導かれるので、屋内への煙流入を大幅に削減する事が可能となっています。
実際に他社製品において火災報知機が作動してしまったケースなども聞き及んでおり、Purevision取扱いを決めた薪ストーブ専門店から高い評価を受けている要因の一つでもあります。
また、空気調整レバーはステップ式のようにノッチが刻まれており、直感的に給気量調整が把握しやすくなっています。
ノッチの間での微調整も可能で、炉内状況に合わせた最適な給気量調整が可能。
ワンレバーのスライド式なので誰にでも簡単に操作が可能です。
【メンテナンス性】
一見複雑な機構を有しているようですが、鋼板製ならではのメンテナンス性の高さは薪ストーブライフにおけるランニングコストに直結いたします。
セルフメンテナンスを行う際には特に大きな恩恵となります。
煙突掃除の際には簡単にバッフルプレートを外す事が可能なので煤を炉内にそのまま落とす事も可能です。
バッフルプレートはステンレス製のなので同形状のスチール製に比べて高い強度を有しています。
インナーライナーはセラミック製で薪による摩擦や炉内侵入した雨滴に対して比較的強い性質を備えています。
消耗品の耐久性にも気を使ったCharlton&Jenrickらしい独自性の高い素材チョイスです。
また、付属のツールキットで分解組み立ての殆どの作業を行う事が可能です。
さて、4つの特徴に絞ってご案内をさせていただきましたがいかがでしょうか?
日本国内での発売開始から1年と経過していない段階なので、まだまだPurevisionの現品を確認いただける環境が少ない状況です。
ご不明の点やご要望などございましたらお気軽に弊社までお問合せ下さい。